まずい……これは、どう乗り切っていくか。

2018年春、自営業9年目の私は、乳がんである可能性が非常に高いことがわかり、初診の乳腺科で、頭を抱えていました。
当時、私は複数のモールでオンラインショップを運営していました。
一部はAmazonの倉庫から出荷できる状態ではありましたが、受注管理、梱包、発送は基本的に自分ひとり。
サイトの更新、イベント対応、在庫管理、発注、新商品の企画。
撮影から画像処理…。
すべてを、回していました。
それまで仕事で問題が起きても、次、その次と、どう動くかを考えることは苦ではなく、ゲームをひとつひとつクリアしていくように、楽しくやりがいを感じながら進めていたのです。
それとは、別の次元のもの。
ゲームをクリアできるのだろうか?
ゲームと言っていいのだろうか?
ひとり親で、子どもが2人。
このとき、上の子は高専生。
下の子は、小学生。
休めば、仕事は止まる。
止まれば、収入はなくなる。
この先、生活はどうなっていくのか。
治療のことを考えながらも、学校のこと、子どものことを最優先したい。
できるだけお金をかけずに済ませたい。
それが、本音でした。

初診は柔らかな雰囲気の女医さんで、親身になって診察してくれました。
複数の検査がありました。
がんの疑いがある乳腺に、長い針を刺して組織や細胞を採取する、穿刺吸引細胞診(せんしきゅういんさいぼうしん)が印象に残っています。
とても長い、細くはない針がずんずん入っていったのでした。
局所麻酔も行っていたと思います。
この検査は全く未知のものでした。
こうなると、きっとかなりの確率の高さで疑いがあるんだろうなと腹を括りました。
診察の流れや検査について詳細ははっきりとは覚えていません。
が、そのとき強く印象に残っているのは、診療科が診療科なだけに淡いピンクを基調とした乙女チックな雰囲気でした。
廊下にかかっている絵も優しいタッチの花だったり、細やかな、ホテルライクな雰囲気が産婦人科と似てるなーという印象でした。
一通りの検査を終えて、10日後くらいに結果がわかるということで初めての乳腺科診察は終わりました。
結果を待つ時間が始まりました。
その日は、それで終わりました。その日は、それで終わりました。

